7月28日にスピーチコンテストを行いました。
コウブンインターナショナルのスピーチコンテストの賞は3つ、「いちばんだったで賞」「おもしろかったで賞」「なめらかだったで賞」です。賞は投票で決めるのですが、今回あと一歩で賞をとれなかったランジャナさんのスピーチを紹介したいと思います。家族のことを思い出したのか少し涙ぐむ様子もあり、聞いている私たちも心を動かされました。
言葉の力
2020年12月、私は日本へまいしました。コロナで日本へ来て14日検疫しなければなりませんので、ホテルに泊まりました。その間私は家族と話したり、勉強したりしていました。ずっと部屋の中にいたので外の日本はどうでしょう。私の考えていた日本と、本当の日本は同じでしょうか?違うでしょうか?好奇心がありました。
日本へ来て最初の日は楽しかったです。しかし、闘いはそこから始まりました。日本の文化は私にとって新しいものでした。ここの文化になれるのは難しかったです。朝起きて、家族と連絡して母の声を聞かないと何もしたくない、何もできなくなってしまいました。ネパールにいた時、辛いことがあっても何とか乗り越えて来たので、ずっと自分が強いと信じていました。不安があまりなかった私は、日本へ来て何回も泣いてしまいました。辛い毎日でした。日本に来た目的、これからの人生が全部頭の中から消えてしまい、ネパールへ帰りたいという思いしかありませんでした。アルバイトもなかなか見つかりませんでしたので困っていました。ある日、祖父は私に電話をしていました。その時祖父の声を聞いてつい泣いてしまいました。祖父が「闇ののちに光が続くよ、といってどんな複雑な状況でも、対処する勇気が必要だ、みんなそうだよ」と言ってくれました。突然私の心が晴れてきました。だんだん元気が出てきました。なぜ以前の私が気づかなかったんだろう!周りの人々が美しい、自分の未来も必ず美しい、と悟りました。その言葉は私にとって大切なものです。今も祖父の話を思い出します。おそらく決して忘れないでしょう。
自分が弱い、勉強が難しい、でも毎日笑顔を続けました。今は頑張るしかありません。自然にまかせていれば、何とかなります。今こそ毎日やる気まんまんで過ごしているんだと感じました。
なぜ一言がそんなに強力なのでしょうか?みなさんはどう思いますか。たぶんだれでもそのような大切なことがあると思います。最後にネパールは私の両親であり、日本は私の教師です。これからもそのことを思い出し、がんばって行こうと思っています。